こんにちは、マウリスです。
しばらく前になりますが、以前子どもの運動会があり望遠ズームレンズを使って撮影してきました。
使用したのはシグマ 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary(Nikon用)です。
通常保育園の運動会だとズームレンズの望遠側は200mmもあれば十分だと一般的にはいわれていますが、会場が体育館などの屋内で観客席からの撮影だとどのくらいの焦点距離のレンズを使っていいか悩んでしまいますよね。
今回シグマの100-400mm望遠ズームレンズを選んだ理由と実際に使ってみた感想をご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
本記事の内容
- 屋内の運動会用レンズ選びの悩み
- 検討したレンズ
- シグマ 100-400mm F5-6.3 DG OS HSMを選んだ理由
- 使ってみた感想
- まとめ
この記事を書いている僕は、一眼カメラ歴5年、Instagramに一眼レフやミラーレス一眼で撮った写真を130件ほど投稿しています。
保育園のイベントでは毎回フルサイズ一眼レフで写真を撮っています。
1.屋内の運動会用レンズ選びの悩み
保育園の運動会は園庭や校庭で行われることがほとんどで、広さもあまりないことからズームレンズの望遠端も大体200mmほどあれば十分撮れるといわれています。
しかしながら、うちの保育園の運動会は園庭ではなく市民体育館で行われることになっていて、さらに今年が初めての運動会参加だったので望遠ズームレンズ選びにあたって、次のような悩みを抱えていました。
・体育館での運動会撮影ってどのくらいの焦点距離が必要なの?
・屋内で暗いけどF値が大きくても大丈夫かな?
・AF速度はどれくらいなんだろう?
・重量感や使用感はどうなんだろう?
それでは、一つずつ解説していきます。
体育館での運動会撮影ってどのくらいの焦点距離が必要なの?
先にお話ししましたが、うちの保育園の運動会は市民体育館で行われることになっています。
園庭より広いのは確実なので望遠端200mmだと子どもの姿を小さくしか写す事ができないだろうなと想像はしていたので、せめて300mmかそれ以上の望遠レンズが必要だと考えていました。
屋内で暗いけどF値が大きくても大丈夫かな?
ズームレンズでは広角側から望遠側にズームするにしたがってF値が大きくなるのが一般的です。
高級レンズになるとF2.8通しの望遠ズームレンズもありますが高くて手が出ません。
今回は体育館の屋内環境ですので、人間の目では明るく見えてもカメラにとってはかなり暗い環境となります。
暗い環境かつ運動会のような動き回る被写体をとる状況であれば、よりF値が小さくシャッタースピードを稼げるレンズを選びたいですよね。
今回の望遠ズームレンズ選びの要素のうち、F値は重要なポイントの一つとしていました。
AF速度はどれくらいなんだろう?
運動会といえば走ったり飛び跳ねたりする子どもを撮ることになります。
AF(オートフォーカス)速度が遅いとせっかくのシャッターチャンスを逃すことになるので、こちらも自分の中では重要度の高いポイントでした。
でも近所に大きな家電量販店やカメラ屋さんもないし、自分のカメラボディでレンズを試すことができないので難しい課題です。
重量感や使用感はどうなんだろう?
望遠ズームレンズは単焦点レンズや標準ズームレンズと違ってサイズが大きく重量も重いです。
これまで望遠ズームレンズはエントリー一眼レフのとても軽量なキットレンズしか使ったことがなかったので、キットレンズ以外の望遠ズームレンズを始めて使うにあたっては重すぎて腕が疲れてしまい撮影が困難にならないか心配でした。
また、ズーム操作やスイッチ類などの使い勝手も気になるところでした。
2.検討したレンズ
さきほどご説明した悩みを踏まえて僕が選んだレンズ候補は以下の5機種です。
ちなみにカメラボディはニコンのD750ですので、すべてニコンFマウントのレンズになります。
①ニコン AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR
②ニコン AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR
③タムロン 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD
④シグマ 100-400 F5-6.3 DG OS HSM
⑤シグマ 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
それでは順番にレンズを紹介していきます。
なお、運動会での使用を目的に選んだポイントになりますので詳細な商品スペックについては割愛します。
①ニコン AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR
AF-Pレンズでニコン純正レンズの中ではAF速度が抜群に速く、重量も約670gと今回の5機種の中ではダントツに軽いです。
しかしながら、望遠端が300mmでありもう少し長いほうが安心だなぁと感じました。
②ニコン AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR
ナノクリスタルコーティング採用の高級レンズです。
望遠側が400mmまであるのに広角側も80mmと少し広めのズーム域なのが嬉しいですね。
しかし重量1,570gと重くて大きいため、おそらく手持ち撮影は困難です。。
また、数年前にヨドバシカメラでこのレンズを試したときにそこまでAFが速くなかった記憶があるので、その点でも個人的にはマイナスでした。
③タムロン 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD
望遠側を400mmまでカバーしています。
シグマにも同じ100-400mmがありますが、タムロンは開放F値が4.5始まりで少し明るい分アドバンテージがあります。
また、重量もタムロンの方がわずかに軽く、価格も安いです。
タムロンはズームリングの回転方向がニコンと同じなので違和感なく使えるのも良い点です。
④シグマ 100-400 F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
さきほどのタムロンと同じく100-400mmのズーム域をカバーしています。
開放F値が5からなので、ニコンやタムロンと比べるとやや暗くシャッタースピードが少し稼ぎにくいです。
シグマのレンズはAPS-C専用の標準ズームレンズ 17-50mm F2.8を持っているのですが、輪郭がピシッとした独特の描写が好きなんですよねぇ。
また、AF速度もニコン純正の低価格帯のレンズやタムロンと比べて速いので、動く被写体を撮るには個人的に信頼性が高いです。
⑤シグマ 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
こちらもシグマのレンズですが、ズーム域がより望遠側の150-600mmです。
体育館でもおそらくこのレンズなら間違いなくわが子を大きく写せます。
ですが重量が1,930gもありレンズそのものも大きく長いので、まず手持ち撮影は無理でしょう。
また、子どもの運動会に使うレンズとしてもオーバーサイズ感が否めませんよね。
周りの家族の視線も気になります。。
3.シグマ 100-400mm F5-6.3 DG OS HSMを選んだ理由
さて、だいぶ前置きが長くなりましたが今回僕が選んだレンズはシグマ 100-400 F5-6.3 DG OS HSM Contemporaryです。
5つの候補の中からシグマ 100-400mmを選んだ 理由は次の通りです。
なお、今回は購入ではなくレンタルしたのでその点も選んだ理由の一つになっています。
- 望遠端は400mmが欲しかった
- 手持ち撮影可能なサイズ
- レンタルショップに100-400mmはシグマのみ
では順番に解説していきます。
望遠端は400mmが欲しかった
今回は知らない会場、しかも市民体育館という広い場所なので想像しているよりも望遠側に余裕を持っておきたかったというのがあります。
普段園内で行われるイベントなどはAPS-C用のキットレンズ55-200mm f/4-5.6をフルサイズに付けて換算105-300mmで使っています。
ですが、今回会場が広くて感覚がわからずに不安だったので望遠側は400mmまであるレンズを選ぶことにしました。
手持ち撮影可能なサイズ
会場は市民体育館、しかも2階観客席からの撮影だったのでしっかりした三脚を設置するのはなかなか難しい状況でした。
また、あまりに大きいバズーカレンズを持っていくのも恥ずかしかったので約1.5kgのニコン 80-400や約2kgのシグマ150-600は候補から外し、タムロンかシグマの100-400に絞りました。
ビデオエイペックスの100-400mmはシグマのみ
写真はよく撮りますが、望遠レンズは保育園のイベントくらいしか出番がありません。
年に数回しか使用しないレンズであればレンタルする方がリーズナブルにすむので、以前利用したことのあるビデオエイペックスさんでレンタルすることにしました。
この時点でタムロンかシグマの100-400mmの2択でしたが、いざビデオエイペックスさんのレンタル一覧を見るとタムロンがラインナップになく自動的にシグマ100-400mmに決まってしまいました(笑)
個人的にはズームリングの方向がニコン純正と同じであることと、若干重量が軽いためタムロンを選ぼうとしていたのですが、ショップで取り扱っていないのでは仕方ありませんね。
ビデオエイペックス商品ページ「シグマ 100-400 F5-6.3 DG OS HSM」
参考
レンタルショップを利用するメリットはこちらの記事でも紹介しています。
4.使ってみた感想
実際にシグマ100-400mm F5-6.3 DG OS HSMを使ってみた感想についてご紹介します。
1.外観・重量
エイペックスさんから自宅に届き、手に持った瞬間の第一印象は「デカっ!重っ!」でした。
まず重量についてはライトバズーカと称されるほどなので他の400mmクラスの望遠ズームレンズと比べると軽いはずですが、フルサイズ一眼レフ用の望遠ズームレンズを初めて使ったので、普段使っているタムロンの28-75mm F2.8(A09)やAF-S 50mm F1.8Gと比べるとずっしり重く感じました。
これにD750ボディの750gを足して合計1,910g、約2kgです。
参考としてフードをつけた状態のSIGMA 100-400mmと500mlペットボトルを並べてみましたが、長さも大きさも結構あります。
レンズのほうが重いため最初の5分くらいで支える左腕が少し疲れましたが、さすがライトバズーカの名を持つだけあって1時間手持ち撮影を続けても筋肉痛にならず快適に撮影が出来ました。
ちなみに妻とも交代で撮りましたが、妻も同じく重いとは言っていたものの平気で撮り続けていました。
それくらいズーム 域に対して軽いレンズとなっています。
2.望遠側400mmあってよかった
結論からいうと、望遠側は400mmあってよかったです。
最も遠い45mほどの距離でもそれなりにしっかり表情を写せました。
当日会場に入ってみると保護者は中央の2階席から応援するようになっていて、子どもたちは競技によってアリーナの四隅から中央、保護者の前までと広く動くような構成になっていました。
中央からもっとも遠い対角のすみっこまでが約45mあり、子どもたちは身長100cmもないので、望遠端400mm(フルサイズ)の横構図だと全身が画面の縦方向1/3くらいの大きさで写せます。
300mmだとこれが画面の縦方向1/4くらいにまで小さくなってしまうので、遠くでもより大きく、表情まで分かる写真を撮れる400mmにして正解でした。
ほかの子どもたちや先生も一緒に写っているため実際の写真を載せることはできませんが、焦点距離400mm(フルサイズ)で身長100cmの子どもを45mの距離だと被写体の大きさは下のイメージ図くらいで撮れます。
3.AF速度は想像以上に速かった
使う前に最も心配していたAF速度は何も心配いりませんでした。
これまでニコンの一眼レフとSONYの古いミラーレスを使ってきましたが、何のストレスもなくスッと被写体に食いつきます。
今回10m以上離れた子どもが被写体だったので、レンズ横にあるフォーカスリミットスイッチを「6m-∞」にセットしておいたことで6mより先の被写体にのみピントが合うようにしたので、より素早いピント合わせができました。
年少さん以下の運動会競技であれば、さほど激しい動きもありませんのでピントを外すこともなく、ばっちり撮影することができます。
4.F値はやはり暗いのでISO感度でカバーが必要
今回は動く子どもが被写体でしたのでシャッタースピード優先モードで撮影しました。
望遠端400mmまでズームすると開放F値がF6.3まで高くなってしまうので、手振れを考慮してシャッタースピード1/160~1/250秒に設定していたところ、適正な露出となった写真は大体ISO感度が6400~10000くらいになっていました。
暗い体育館の中でこのレンズを使う場合は、ボディの常用ISO感度が12800くらいある機種を選ぶことでザラつきの少ないキレイな写真が撮れます。
5.まとめ
シグマ100-400mm F5-6.3 DG OS HSM は体育館の運動会で十分使えるズームレンズでした。
オートフォーカスも速くピントを外すこともほとんどなかったので、次の運動会でもこのレンズを使いたいと思います。
望遠ズームレンズをあまり使ったことがない方でも手持ち撮影できるサイズ・重量となっているので、ぜひこのレンズを使ってお子さんやお孫さんの活躍する姿を大きく写してあげてください!
この記事があなたのレンズ選びの参考になれば幸いです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。